上場準備中企業の法務に内定(法科大学院修了生/32歳、男性)
本日は、法科大学院、司法試験受験を経て、アパレルメーカーの法務部に内定されたAさんにインタビューをさせていただきました。
MS記者
まずは、ご内定おめでとうございます!就活を始められて約6ヶ月、司法試験経験者の中では平均的な長さですが、Aさんの中では長かったですよね。
Aさん
ありがとうございます。御社のご指導ご助力なくして、このような結果は得られませんでした。心より感謝申し上げます。
MS記者
早速ですが、まずは、Aさんが内定を獲得されるまでに、どのように就職活動に取り組まれたかを教えていただけますか。
Aさん
32歳という年齢の高さや、職務経歴が無いことから、活動開始当初は応募できる求人が非常に限られていましたので、とにかくまずは①応募できる求人数を増やすこと、 ②書類選考を通過することを目標に活動しました。具体的には、①応募できる求人数を増やすという観点ではTOEICのスコアを上げること、②書類選考を通過するという観点では応募書類(とくに自己PR書)の差別化を図ることです。 自己PR書の差別化については、じっくりと時間をかけて自己分析をしました。この作業で浮き上がった自分の人物像を少し(失礼のない程度に)ユーモアを交えて文章化する、ということを心掛けました。 書類選考通過後、面接に向けては、特別なことはしていません。 面接では、提出した応募書類に基づいて質問されます。自己分析がしっかりできていれば、書類と齟齬のない応答ができ、「応募者がどんな人物かわからない」との理由で評価を下げることはないと思います。
MS記者
TOEICの点数を持っておられない状況から、数ヶ月で着実に点数を上げて来られたのには個人的にも驚きました。実際、あの後から、応募できる求人が一気に増えましたよね。また、 ユーモアあふれる自己PRもあってか、書類選考の通過率は他のロー卒の方と比べてもだいぶ高かったと思います。ところで、就職活動を始めた時と現在の自分を比較して、考え方等で変化したことはありますか。
Aさん
働く意欲が格段に上がりました。活動開始当初は、「この歳で社会に出て本当にやっていけるんだろうか」という漠然とした不安が少なからずありました。しかし、自己分析を通して自分の長所を再確認することで、 「自分もまだまだ捨てたものではない」と前向きになることができました。加えて、面接で実際に企業に勤めておられる方々を目の当たりにして、「自分もこうなりたい」という思いが強くなりました。
MS記者
自分のパーソナリティーへの自信と働くことへの強い意欲というのは、未経験から社会に出る上で、不可欠な要素だと思います。きっと、面接官にもそういったAさんの熱量は伝わっていたんでしょうね。 そういった面も含めて、Aさんが就職に成功された最大の決め手はなんだったと思いますか?
Aさん
自分の人物像を明確にしたことだと思います。リーガルマップにも書いておられますが、とくに職務経歴のない方が内定を獲得する場合、人物面の評価は重要な部分を占めると感じました。応募者の人物像が明確であれば、 企業の求める人物像と一致した時、「この応募者は我が社と合っている」と正しく評価されると思います。
MS記者
「人物面」で就職の成否が決まると言われても、就活開始当初はなかなかピンと来ないと思うのですが、実際問題、最後は「人物面」の相性で決まりますからね。そこを徹底したAさんの 戦略は正しかったと思います。ところで、今回、上場準備中のアパレルメーカー様に入社することとなったわけですが、そちらの企業様への就職を決められた理由は何ですか。
Aさん
①内定先企業が未上場のため、上場準備等、皆で悩みながら少しずつレールを敷いていくような仕事が経験できること、 ②面接や面談を通して感じ取った内定先企業の雰囲気が自分と合っていると考えたことが理由です。
MS記者
たしかに、仕事内容的にも会社の成長段階的にも、かなり面白い仕事が出来そうですよね。それに、ご内定先の企業様は、かなり人物面を重視した選考をしてましたので、 それだけ「人」を大切にする会社なのだと思います。ほんと、いいところに内定が決まりましたね!最後に現在就活中の方に一言お願いします。
Aさん
就職活動はお見合いのようなものだと思います。ある企業で「ご縁がない」と言われても、自分のことを評価してくれる企業と必ず巡り会えると信じて、虎視眈々と就職活動に取り組んでください。 そして時には、自分の好きなことをしてリフレッシュして下さい。皆さんが内定を勝ち取られることを、心より願っています。
MS記者
ありがとうございました。また、弊社主催の企業法務セミナーなどでお会いしましょう!
インタビューを終えて
Aさんは、9月の発表後、遠方から弊社主催の就職セミナーに参加するために足を運んでくださるなど、就活開始当初から、強い意欲を持って活動されていたのが印象的でした。 一方で、その時点では、正直、他の法科大学院修了生と差別化する武器にやや欠けているとも感じていました。しかし、Aさんは就職活動と並行しながらTOEICの勉強に励み、最終的に「英語力」という差別化の武器を手に入れ、そこから 面接にもバンバン行けるようになりました。今の自分の持っているものだけで勝負をしようとせずに、自分自身の人材価値を少しでも高めるべく、日々、自分の未来に投資を続けた努力の賜物だと思います。日々自分を高める 姿勢を持ったAさんであれば、きっと入社後もグングン成長して、立派な法務担当者になれると思います。心から応援しておりますので、新しい環境で、ぜひ頑張ってきてください!